まみずハルカブログ

私の日常もあなたの非日常。とにかく雑多に書いてます。

卒業制作について

f:id:mamizuharuka:20200328191840p:plain


 こんにちは、まみずハルカです。

私は大学在学中、建築学科に在籍していました。

建築学科は研究室によって卒業制作を課される場合が多いと思います。私も卒業制作をやらなければいけませんでした。私は今まで真面目に設計に取り組んでいませんでした。大学3年までは設計演習という授業があり、テーマに沿って設計を行います。本当であればそこで、設計のノウハウを学んで卒業制作で活かすのが望ましいのだと思います。しかし、私の場合は全く学ぶ意志のないまま設計演習をこなしていたので卒業設計は真面目に取り組んだ初めての課題と言えました。卒業設計は、大学卒業後建築の道から脱却する私にとって最後の設計になる可能性が高かったです。だから、最後くらいは真面目に、そして自分の好きなものを作ろうと思いました。設計の授業にやる気が一切なかった理由はまた別の記事に書きたいと思います。今回は、設計レベルの低かった私が急ピッチで卒業設計をした話を書こうと思います。

 

まず、設計をする際必要なことは「何を作るか」です。ターゲットを誰にするのかを明確にしなければいけません。私は、ターゲット層に自分が入っているものを作りたいとしか思えませんでした。「子供向け遊び場」「老人ホーム」などを作る気には全くなれなかったということです。対象者ではない自分が子供や老人を慮って自己満で作るのは腑に落ちないからです。(実際の仕事となると、市場調査など綿密にやると思うので自己満に陥る可能性は下がると思うが・・・。)

 

大体のテーマを決め、設計に取り掛かります。紙に自分のイメージを描いて構想を練る作業は私が唯一好きな工程でした。描いているうちにどんどん構想が広がっていくのは楽しいと感じました。ここまでは今までの設計演習の授業とさして変わりません。

 

私の卒業設計において大きな壁は、CADでの図面作成と模型作成でした。今までは稚拙な図面と杜撰な模型を量産していましたが、卒計は自分が納得できるようなものを作ろうという兼ねてからの思いがありました。だから、図面や模型作成の方法を1から学ばなければいけませんでした。(思えば、大学で教わっていないな。)もともと使っていたCADは2Dのものしか書けない(書き方が分からない)ものであり、さらに卒業設計制作時にはライセンスが切れていたので新しいCADソフト(ARCHCAD)をインストールして使い方を学んでいきました。ツールの幅が広い分、それを使いこなすのには相当な時間がかかります。本来ならば、ここで習得したスキルはのちのち役に立つのだが、私の場合は卒業制作のこの一回限りのためだけのために習得することになりました。(今までサボっていたツケがきたのだからしゃあない)

 

毎日のようにファミレスに通い、CADの使い方を立体図形を作りながら練習していきました。思い通りの形を作ることができず、イライラしていた時間を過ごしました。アーティスティックな曲線を用いた建物を設計したかったですが、CADを思いのままに使いこなすことができず断念しました。

 

もう一つの私の課題は模型作成でした。卒計に取り掛かる時点でまともにカッターを使えていない状態でした。だから、YouTubeに上がっていた模型作成動画を見て、勉強しました。そして、まずは机や階段などのパーツを作っていきました。模型作りの機会を増やせば、上達すると考えたからです。 (いきなり、建物を作り始めると、模型の粗さが露呈してしまう気がした)

家具などの作成は特に、細かいカッター作業などですぐに肩と目に疲労がたまります。慣れていないと長時間の作業はできません。だから、できるだけ早い段階でウォーミングアップ的な作業をする必要がありました。卒論の締め切りが終わった時から、少しずつカッターと向き合う時間を増やしていきました。

 

このように、卒計期間の2ヶ月半のうち1ヶ月は図面を描き3Dモデルを作成することと模型のパーツを作ることに専念していました。図面は近所のファミレスJOYFUL(JOYと感じれられる出会い方をしたかった)で描き、模型パーツは家で作成しました。この期間は割ときつかったなと思います。当初から図面を描くことが苦手だったため、ストレスが溜まるのは不可避でした。しかし、単位のためには我慢して乗り越えるしか道はありません。

 

その後の1ヶ月半は模型作成(全体)とプレゼンボード作りに割きました。模型作成は、後輩に手伝ってもらうというのが主流です。しかし私には「建築学科の後輩」という概念が欠如しており、すべて一人で作成しました。後輩を使う場合、基本大学の製図室で作業しなければなりません。私は、周りに知り合いがいるとゾーンに入れない気質なので製図室はあまり好きではありません。だから、模型作成の95%は家でし、敷地模型だけ大学で作りました。模型作成は、コストパフォーマンスが悪いとつくづく感じます。時間をかけた割に見栄えがしないからです。そして、その作業中はクリエイティブ性に欠けるなと感じていました。図面を書いた時点で造形が決まるので、消化試合的にひたすらスチレンボードを切り貼りすることに徹するのです。(時間とスキルがあれば、作りながら図面に戻って調節ができるのだろう)ちなみに、最近ではレザーカッターで簡単にパーツを作れるらしいが、知識の無さと大学への行きたく無さで私は使いませんでした。

 

とまあ、こんな風に卒業設計を乗り切りました。卒業設計を始めた当初は、「最後くらい真面目に楽しくやろう!」という気合いでしたが、実際は「真面目に精神すり減らしながらやった!」感じになりました。設計というものの印象は大学一年生の頃の一番最初の授業のイメージから正直変わりませんでした。向いていなかったのだと思います。就活の時にやった職業適性診断で、建築家の欄が「全く向いていない」とグラフで示されていたことがそれを物語っていました笑

 

では、また〜